【今日の余白】馬券を買うのではなく、馬主になる

先日、友人と話していた時のこと。

馬券を買うのではなく、馬主になる。

 

馬を所有することは、ただの馬券を買うのとは全く異なり、ずっと複雑で豊かであるという話を聞きました。これはコインの世界も通じるものがあると感じました。

 

この言葉には、投資や趣味に対する考え方の違いが表れています。

 

競馬で馬券を買うのは、いわば一時的な利益を狙う行為です。レースが終われば関係も終わり、結果としてお金が増えるか減るかという、短期的で割り切ったものになります。(もちろん、馬が走る姿を楽しみ、その馬の将来を見ていくという側面もありますが)

 

一方で、馬主は違います。馬を所有し、育て、管理し、その存在に喜びと責任を持って関わり続けます。また、ただ不動産を所有する、株を持つといった無機質な資産を持つものとも異なり、もっと生きた関係がそこにはあります。

 

この話を聞き、この感覚に近いものがコインコレクションにもあると私は感じました。

 

もちろん、コインを買って売ることで利益を得る、という向き合い方もあります。
ですが、それだけではとてももったいない。

 

コインを「所有する」という視点に立つと、その魅力はまったく違ったものとして立ち上がってきます。

 

歴史、デザイン、背景にある物語...

一枚のコインにじっくりと向き合い、時とともにその価値を深めていく。(しかも、ありがたいことに馬のような手間はかかりません。)

その価値はずっと深く、確かなものになるのだと感じています。

 

そう考えると、コインを集めるという行為は、ちょっとした“馬主”のようなものなのかもしれません。

 

「コインを持つって、馬主になるようなものなのかな」

 

...ちょっと大袈裟かもしれませんが、でも、そんな風に思ってもらえたら、コインとの付き合い方も、少し面白くなるんじゃないかと思っています。

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