こんにちは!
煌めく太陽の光が降り注ぐ中旬の七月、お元気にお過ごしでしょうか。
今回はミントマークやプリヴィマークについてブログを書かせて頂きました。
目次:
1. ミントマークとは?
ミントマーク(本来はマジストレイトマークと呼ばれていた)は、古代ギリシャの硬貨に使用されたもので、製造を担当した役人(マジストレイト)を指すために使用されました。
特定の硬貨に問題が生じた場合(重さが足りないか、重すぎる場合)、そのマークをみることで、担当者を判別することができます。
もし自分が担当した硬貨に多くの問題があると判明した場合、そのマジストレイトは刑法の制裁を受けることになります。
ミントマークは、マジストレイトや造幣所が硬貨の製造に不正を行っていないことを確認する手段でした。
現代の貨幣学の世界では、ミントマークは硬貨が製造された場所を示すために使用される元の型につけられたマークと定義されています。
例えば、アメリカ合衆国造幣局が製造する硬貨には、裏面にミントマークが配置されておりますが、こうすることでどの施設で製造されたのかを示す役割を果たしています。
上記画像のWはウエストポイントとなります。
2. どのようなミントマーク、プリヴィマークがあるのか?
まずは、フランスコインを例にミントマークなどを見ていこうと思います。
例えば、フランスのナポレオン3世のフラン金貨には、それぞれミントマークが付与されています。
鑑定ラベルにも年号の後に、ミントマークの記載があるので確認してみてください。
フランス造幣局で製造された大半のコインには、西洋文明のコインでは慣習的な「日付」と「ミントマーク」に加えて、小さなマークが含まれています。
これは「プリヴィマーク」といい、このコインを製造した責任者を表しております。
プリヴィマークには主任彫刻師を表すものや造幣局の造幣局長を表すものが存在します。
また、プリヴィマークは現代において、硬貨のセットやデザイナー、記念硬貨、特別なイベントを示すためにも使われます。
「A 1868 錨のマーク」のデザインが刻印されておりますが、
「A」はパリミント、パリで製造されたことを表します。
「錨のマーク」が、プリヴィマークです。こちらは【Désiré-Albert Barre】というパリ造幣局長の第18代主任彫刻師を表しております。
プリヴィマークは他にもたくさんの種類がありますので、是非調べてみてください!
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1865BB フランス 20フラン金貨 ナポレオン3世
「BB」はフランスのストラスブールで製造されたことを表しており、
「Barre」という刻印の上には、ストラスブールにて1860-70年に製造されたコインに対して付与される「Cross(十字架)」が存在します。
- その他「1925B スイス 100フラン金貨 アルプスと少女ブレネリ」
スイス 100フラン金貨はベルンで製造されました。
「アルペンローゼ」と「エンツィアン」の花の下に、「B」の刻印がしっかりと付与されています!
3. まとめ
コイン市場において、ミントマークは製造場所の特定や、現代においてはユニーク性を与える役割を果たしています。
コインには歴史が込められており、その背後には覇者や王様だけでなく、作られた場所や製造者の歴史も含まれています。
ミントマークやプリヴィマークによって、コインの価値にも差が生じる場合がありますので、その点にもご注目ください。
これらの要素がよりコインの魅力を深め、コレクターの心を惹きつけているのです。
ぜひ多くのコインに触れ、様々な歴史に触れてみてください。それぞれのコインが持つストーリーを楽しむことで、さらに深い魅力を感じることができるでしょう。
以上でまとめとさせていただきます。
お読みいただき、ありがとうございました。
夏の訪れを感じる中で、素晴らしいコインとの出会いがありますように。
よい夏をお過ごしください。
CoinBlessing 店主 山本