1346-1384 ベルギー ルイ・デ・マーレ ムートンドール金貨 MS63 神の子羊
1346-1384 ベルギー ルイ・デ・マーレ ムートンドール金貨 MS63 神の子羊
ベルギー ムートンドール金貨 MS63 のご紹介です。
【デザイン】
・表面:子羊
・裏面:十字架と角にワシ
【ああ、この世の全ての罪を取り除く神の子羊よ、】
ルイ2世はフランドル伯でした。
ラベルにも書いてあるLouis II de Mâleというのは、生誕地のMâleから取って、そう呼ばれたそうです。
フランドル地方は古くから羊毛の産地として知られています。
表面の羊が描かれているのは、そのことを表しているのかと思ったのですがどうやら違ったようです
表面の羊は、イエスキリストを指す「神の子羊」を表しております。
ちなみに、羊ではなく、子羊なので、フランス語で子羊を表す「agnel」より、アニエルドールとも呼ばれます。
表面の文字の部分には、
「+ AGn': DЄI: QVI: TOLL': P'ЄCCA': MV'DI: MISЄRЄRЄ: NOB'」
と書かれておりますが、
「この世の全ての罪を取り除く神の子羊よ、どうか私たちに慈悲をおかけください」
という意味だそうです。
神の子羊とは、すなわち「イエス・キリスト」を指しています。
イエスは、世の罪を取り除く「神の代理人、しもべ」として、神である父の意思に完全に従った証拠に、カルバリー(ゴルゴダの丘)で十字架に磔にされることを選びました。
キリスト教の神学では、神の小羊はキリスト教のメッセージの基礎であり不可欠なものと見なされています。
当時の宗教観が色濃く反映されているデザインです。
非常に歴史を感じることができます。
【よく見たら少し違う?】
ムートンドールは似たようなコインが二種類あります。
本コインと同時期にブラバント公国やフランス王室から同様のコインが発行されております。
オランダではゴールデンラム、フランスではムートンドールと呼ばれるそうです。
本コインと他の二種類のコインを見分けるときは、裏面のデザインを見てください。
他の二枚は十字架の角にユリがデザインされておりますが、本コインは十字架の角にワシがデザインされております。
見分ける際のポイントとして覚えておくと良いです。
【希少性の高さ】
皆様がムートンドールを探している時によく見かけるのは裏面が百合のデザインでしょう。
このワシのマークが描かれているのは、
市場でも滅多に見かけない希少価値の高いコインとなっております。
ミントは、ヘント or メヘレンです。
機械による発行が確立していない時代なので、金貨を職人が一つ一つハンマーで叩いて製造しております。
職人の情熱が内包されており、非常にロマンを感じます。
皆様のコレクションに是非加えて頂きたい逸品となっております。
この機会に是非ご検討してみてはいかがでしょうか?