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  • ニュートンはりんごだけじゃない

    いつもご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 Coin Blessing店主の山本です。   アンティークコインや貨幣のことを調べていると、「造幣局長」や「王立造幣局」といった言葉に出会うことがあります。   アンティークコインを知ってまもない頃、「この人が造幣局長だったの?」と思ったことがありました。   それは「アイザック・ニュートン」です。   「ニュートン=りんご=万有引力」といったイメージが強く、科学者としての側面は多くの方がご存じだと思います。ですが実は彼、経済や貨幣制度の改革にも深く関わっていた人物なんです。   ニュートンは、王立造幣局に30年以上勤めました。 造幣局の改革にも着手し、冶金学(金属をどのように取り出し、加工し、使いやすくするかを探る学問)に関する錬金術的な知見を鋳造技術に応用したと言われています。   当時は偽造コインが横行し、経済が混乱していた時代。 ニュートンは、硬貨の縁を削り取って貴金属を抜き取る「削り取り行為」や、贋金づくりに関わる人物の摘発にも尽力し、何人かを絞首台に送ったという記録も残っています。   彼が主に取り組んでいたのが、マネーサプライ(貨幣供給量)の調整でしたが、単なる理論家ではなく、国家経済を安定させるための実務にも深く関わっていたのです。   アンティークコインに触れていると、歴史上の有名人の意外な一面に出会えることがあります。   ニュートンもその一人でした。 コインの世界には、こうした知らない世界に触れられるのが面白いところですね。   ニュートンはりんごだけじゃありませんでした。

  • アンティークコインの魅力:ポータブル資産について

    いつもご愛顧いただきありがとうございます。   Coin Blessing店主の山本です。   コインの一つの魅力としてポータブル資産であるということがあります。参考:https://coinblessing.store/pages/about   「アンティークコインはポータブル資産である」という言葉には、   簡単に持ち運びができる・国境を超えて価値ある資産   という意味が込められています。   ポータブル資産である理由としては以下が考えられます。   1. 小さくても高価 アンティークコインは小さなものでも数十万円〜数百万円の価値がある場合があります。→ 例:直径3cm以下の金貨が100万円以上の価値を持つことも。   2. 国境を越えて売買できる 世界中でコレクターが存在し、市場が国際的に広がっています。→ どの国でも需要があるため、万が一のときに海外で換金することも可能です。   3. 保管しやすい 固定された場所が不要で、小さなスペースで保管することが可能また、管理が容易である   4....

  • 「本物を届ける」という当たり前の裏側

    いつもご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 Coin Blessing店主の山本でございます。   アンティークコインのお取引を行う中で、「偽物を掴んでしまうことはあるのか?」というご不安を抱かれる方もいらっしゃるかと思います。   幸いなことに、これまで私は偽物を掴まされたことはございません。もちろん、そのような事態を避けるべく、十分に注意を払っております。   とはいえ、実際には気づかぬうちに偽物を入手してしまうケースも存在しており、私自身にもそのリスクがゼロとは言い切れません。そのため、日頃から徹底した調査を行うとともに、信頼のおけるディーラー様とのみお取引をするよう心がけております。   なお、万が一私がお取り扱いしたアンティークコインが偽物であることが証明された場合には、全額返金にて対応させていただいておりますので、どうぞご安心ください。   先日、大手オークション会社様へ出品依頼をさせていただいた際に、さまざまなお話を伺う機会がありました。   私自身はこれまで贋作の経験がなかったため、その点についてお尋ねしたところ、やはり「過去に何度かあった」とのことでした。 ただし、出品前には厳正な審査が行われ、問題があった場合は出品前に返品処理がなされるそうです。オークション会社としても信用に関わるため、出品される品は99%以上の確信が持てたものに限られているとのことでした。   アンティークコインのように鑑定機関が存在する分野はまだ良いのですが、たとえばアニメのセル画など、鑑定体制が整っていないジャンルでは、真贋判定が非常に難しいので、出品にも相当気を遣うことが想像できます。   やはり、一度でも偽物を出品した実績がついてしまうと信用に大きな傷がつくため、真贋判定には相応のコストをかけているとのことでした。   以前は、海外のオークションの手数料が高いと感じていましたが、真贋プロセス、プロモーション、プレスリリースなど全体の運営コストを考えると、納得のいく金額なのだと実感しました。   ある方が、「オークションとはグローバルな学園祭のようなものだ」とおっしゃっていたのが印象的でした。   皆が安心して楽しめる場にするため、舞台裏では多くの準備と尽力が重ねられている   そんなことを、改めて感じた次第です。    

  • アンティークコインのリスクの一つについて

    いつもご愛顧いただき、誠にありがとうございます。Coin Blessing 店主の山本です。   先日、アンティークコインをご購入いただいたお客様とお話しする機会がありました。その際に、「アンティークコインはセキュリティリスクが高いのがデメリットですよね」とのご意見をいただき、そのことについて色々とお話しさせていただきました。   確かに、アンティークコインには盗難や紛失、さらには火災などの災害時におけるリスクが伴います。これは、私自身もデメリットのひとつとしてお客様にお伝えしている点です。   ただ、改めて考えてみると、こうしたリスクはアンティークコインに限らず、あらゆる資産に共通するのではないでしょうか。   たとえば、金の延べ棒も盗難のリスクがありますし、株や投資信託といったデジタル資産には、不正アクセスやシステムトラブルといったリスクも存在します。もし、そうしたトラブルに対する保証がなければ、損失は自己責任ということもあり得ます。   実際、先日も大手証券会社において証券口座の乗っ取り被害が報道されました。このような事例を見ると、「絶対に安全な資産は存在しない」ということを、あらためて実感させられます。   もちろん、セキュリティ対策を講じることは非常に大切です。しかし、すべてを他人任せにしてしまうことこそが、実は最も大きなリスクではないかと私は考えています。   少し前には、大手銀行の貸金庫からの盗難事件も報じられました。たとえ貸金庫に預けていたとしても、「完全な安全」とは言い切れないのが現実です。   アンティークコインのセキュリティ対策として、自宅にセコムなどのセキュリティシステムを導入したり、コインに保険をかけたりするのもひとつの方法です。   中には、ご自宅をまるで“カラクリ屋敷”のように工夫されているお客様もいらっしゃり、その発想力に驚かされました。。   結局のところ、大切な資産を守るには、「自分の手で守る」という意識を常に持つことが何より大切だと感じています。   資産防衛とは、手放しにして実現できるものではないのだと、お客様との会話から学ばせていただきました。 こうしたお話をできること、本当にありがたく思っております。 今後も皆さまと信頼関係を深めながら、より良いご提案ができるよう努めてまいります。

  • 【新着コイン】ローマ帝国 AD235-238 デナリウス 銀貨 マクシミヌス ChAU 5/5...

    いつもご愛顧いただき、誠にありがとうございます。   現在、新着コイン【ローマ帝国 AD235-238 デナリウス 銀貨 マクシミヌス ChAU 5/5-4/5 NGC】をヤフーオークションにて出品中でございます。   本品は、NGCによる満点評価(Strike: 5/5, Surface: 4/5)を受けた、非常に優れた保存状態のデナリウス銀貨です。   裏面はプロウィデンティアの立像   Providentia は「摂理」や「先見の明」を象徴するローマの女神であり、国家や指導者が未来を見据えて賢明な判断を下す力を具現化した存在です。 古代ローマに想いを馳せるきっかけとして、コレクションの一環として、あるいは、アンティークコインとはどのようなものかを知るきっかけとして、ぜひご検討いただければ幸いです。   ご興味をお持ちの方は、以下より詳細をご覧ください。 ▼ヤフオク出品ページhttps://auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1185230695        

  • スラブケースに割れやヒビが。バキバキに、、

    いつもご愛顧頂きありがとうございます。   山本です。   本日到着したコインが少しショッキングな状態で、届きまして。 スラブケースの端がバキバキにかけておりました。 多少の欠けならあまり気にしないのですが、流石にこれは、、😅 お客様に提案するにしても見栄えが悪すぎるため、もし自分がこれをもらったとしたら、あまり良い気持ちはしないなと思い、こちらはリホルダーして、新品のスラブケースに取り換えてもらうことに決めました。 さて、 以前お客様とお取引をさせて頂いた際、「スラブケース上部に少し欠けがあるのですが、こちらは大丈夫でしょうか?」と言われたことがあります。 大丈夫でしょうか?とは、おそらく資産価値が落ちないか、ということを気にしておられたと思われますが、今までお取引をしてきたなかでスラブケースに傷があるからコインの価値が落ちるという事例はみたことがありません。 スラブケースはあくまでコインを保全し、我々が取引をしやすくするための箱であり、 コインの価値を左右するものではないです。 スラブの良しあしが価値に影響を及ぼすわけではないため、たいていのオークションにおいて「スラブケースにマイナスポイントがあるよ」といった注意書きも特にありません。意味のない無駄なことは言わなくてもわかるよね。といったスタンスです。 また、先述しましたが、鑑定会社によるリホルダーもございますので、結局割れてようが、綺麗に戻せば価値も元通りです。壊れているのはスラブケースなだけで、定められたグレードに傷はつきようがないわけです。 もしスラブケースのヒビが原因で価値がかなり下がっているのであれば、それは逆にねらい目ですね。 ただ、一人のディーラーとしてはそれほどスラブケースの欠損は気にならないのですが、これがお客様の手元に届いた時どう思うのでしょうか。 基本的にスラブケースからコインを取り出さず保有するため、観賞する時の邪魔になり、コレクションする上でかなり気持ちが落ち込むのではないかと考えられます。 こういった意味で、ディーラーから消費者様への販売時にはスラブケースのヒビがコインの価格を下げてしまうといったこともあるかと考えられます。 私としては、やはり今後も長く保有して頂く中で、気持ちよくコインを鑑賞して思いを馳せて頂きたいので、スラブケースは極力綺麗な状態でお渡しできればと考えております。 今回届いたひび割れたスラブケースのコインもリホルダーをし、綺麗な生まれ変わった状態で皆様に提供できればと考えております。 無事に帰ってくることを祈っております。 Coin Blessing 山本