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【今日の余白】フクロウ テトラドラクマ銀貨はコインの面白さを教えてくれる良い例
いつもご愛顧頂きありがとうございます。 Coin Blessing店主の山本でございます。 先日、新着コインとして、「440-404BC アッティカ アテネ テトラドラクマ銀貨」をご紹介させて頂きました。(お知らせはこちらです。) 本コインはアンティークコイン初心者におすすめできるコインの一つとして、私は位置づけております。 というのも、アンティークコインとは何か、そこに宿る「ロマン」とはどのようなものか、また、価格帯の感覚なども含めて、初めての一枚として多くを感じ取っていただけるからです。 紀元前に鋳造されたにもかかわらず、現代においても流通量が多いため、価格的にも比較的手が届きやすいコインです。初めての購入ではどうしても慎重になりがちですが、このテトラドラクマは、最初の一歩としても選びやすい一枚ではないかと感じております。 一方で、保存状態が非常に良い個体は、数十万円に達するものもございます。 また、これほどまでに流通量が多いという事実は、当時のアテネがいかに繁栄していたかを物語っております。それを思い描くだけでも、この貨幣が幾人もの手を渡り歩いてきたという歴史の重み、そしてロマンを感じていただけるのではないでしょうか。 表面にはアテネの守護神・アテナ、裏面には彼女の聖獣であるフクロウが刻まれております。(デザインはこちらをご覧ください。) あくまで私個人の印象ではありますが、 近代に近づくほど → 計算され尽くした美しさが際立ち、 古代に遡るほど → より直感的で素朴な想いが込められている ように感じられます。 本テトラドラクマ銀貨も、アテナへの強い信仰心が、表裏のデザインに色濃く表れております。(フクロウはアテナの聖獣とされております。) また、一枚一枚の表情が異なるのも大きな魅力です。まさに“一期一会”の出会いとなり、自分だけのお気に入りの一枚を見つけられたときの喜びは、何物にも代えがたいものがあります。 アテナは、都市アテネを守る戦いの女神とされております。このテトラドラクマを手にすることで、アテナの加護をそっと感じていただけるかもしれません。...
【新着コイン】440-404BC アッティカ アテネ テトラドラクマ銀貨 AU 5/5-4/5...
いつもご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 現在、新着コイン【440-404BC アッティカ アテネ テトラドラクマ銀貨 AU 5/5-4/5 NGC】をヤフーオークションにて出品中でございます。 以下より詳細をご覧ください。 ▼ヤフオク出品ページhttps://auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/l1188087487 本品は、NGCによる評価AU(Strike: 5/5, Surface: 4/5)を受けた、非常に優れた保存状態のテトラドラクマ銀貨です。 古代コインといえば、こちらのフクロウのテトラドラクマ銀貨と言われるほど定番であり、古代コインの中でも最も知名度があるコインと言っても過言ではございません。 表面の守護神アテナ、そして裏面のフクロウのデザインが特徴となっております。 ヤフーオークションにて1円出品をしておりますので、是非競りの方もお楽しみいただけますと幸いです。 お客様よりご要望もございまして、弊社でもオークションシステムをゆくゆくは導入できればと考えております。皆様がスムーズにコインを購入・販売できるようなハブを実現できればと模索中です。乞うご期待ください。 古代ギリシャに想いを馳せるきっかけとして、コレクションの一環として、あるいは、アンティークコインとはどのようなものかを知るきっかけとして、ぜひご検討いただければ幸いです。 それでは、どうぞお楽しみくださいませ!...
【今日の余白】貨幣との結びつき
お金を知ることが非常に重要なのは、私たちの日常生活、経済に密接に関わっているからで す。 貨幣の登場以前、人々は物々交換によって生活していました。しかし、貨幣の導入により、取引のルールが標準化され、社会全体の活動を調整・管理する力が生まれました。これは単なる「便利なツール」を超えた、社会構造そのものの変革でした。 貨幣があるために、形式にのっとった数字の計算が日常生活の重要な部分を占めるようになり、人々の考え方も変わっていったのです。 古代ギリシャをはじめとする世界の様々な地域で、科学や政治学、芸術などの分野で文化が花ひらいた時期が、貨幣が採用された時期と重なったのは偶然ではないかと思われます。 アレクサンドロス大王は、広大な領土を征服して、自らの肖像を刻んだ硬貨を発行し、それが150年にわたり鋳造され続けました。これは現代において、アメリカのドルが世界の基軸通貨として流通している状況と重なります。貨幣が力を持つ背景には、経済の強さと、それを支える軍事的影響力があるのです。 貨幣がもたらされた後には、文化が栄える傾向が多く見られたので、大王の個人教師だったアリストテレスの著書も世界中に広まり図書館に収められました。いまだにアリストテレスの貨幣理論が教えられているのは、そのためでもあります。 そして現代。アメリカのドルが強大な力を持つ中、BRICS諸国などが新たな通貨圏の構築を試みている?のは、貨幣が国家の力そのものであり、影響力を持っているからです。 いま握りしめている一握りの貨幣は、世界のバランスをも動かす力を秘めた存在です。お金を知ることは、実用的な面ももちろんそうですが、マクロな視点で見ることも非常に大切なのです。
【お知らせ】コンテンツの見方
メニュータブ内に「コンテンツ」という項目があります。 こちらは現状「お知らせ」「オンラインマガジン」「ブログ」の3つに分類されています。 それぞれの内容は以下の通りです。 お知らせ:新着情報やコインに関する話題、店主によるブログなどを定期的に発信しています。 オンラインマガジン:アンティークコインに関する名著や特定のテーマに基づいた連載コンテンツを、不定期でお届けしています。 ブログ:お知らせやマガジンの中で「長く役立つ」と感じた情報や、永続的に価値のある内容をまとめて掲載しています。不定期更新です。 「お知らせ」「オンラインマガジン」がフロー型の情報発信とするならば、「ブログ」はアセットとして蓄積されていくイメージです。 現在はブログ内の検索機能が未対応のため、今後の改善項目として検討しております。 さまざまな情報に触れていただくことで、より楽しく、より的確にアンティークコイン投資を続けていただける環境づくりを目指しています。
【今日の余白】鑑定を知る重要性
コインの鑑定は、芸術であると同時に科学でもあります。"Grading is both an art and a science." 貨幣の世界に長く携わる中で、コインの鑑定がその価値を決定するうえで、いかに重要な役割を果たすかを実感してまいりました。 正確な鑑定は、価値を正しく理解するための重要な指標となりますが、すべての鑑定サービスが同一であるわけではありません。鑑定機関が異なるだけで、同じコインでも評価額に数万ドルの差が生じることもあります。 私は、お客様が投資効果を最大限に高められるよう、十分な情報をもとに納得のいくご判断ができるよう支援することを重視しております。 これからコインの保有を検討されている方には、まずは正確で信頼性の高い情報に触れていただくことが第一歩だと考えております。 アンティークコイン初心者の方はまず実際に情報へアクセスしてみるのが良いと思います。情報へのアクセス方法については、こちらのページをご覧ください。 このようなコンテンツを充実させていくことは、コイン投資が初めての方にとっても安心して入りやすい環境づくりにつながると考えております。今後も、初心者の方がスムーズに理解を深めていけるような情報発信に努めてまいります。
【今日の余白】馬券を買うのではなく、馬主になる
先日、友人と話していた時のこと。 「馬券を買うのではなく、馬主になる。」 馬を所有することは、ただの馬券を買うのとは全く異なり、ずっと複雑で豊かであるという話を聞きました。これはコインの世界も通じるものがあると感じました。 この言葉には、投資や趣味に対する考え方の違いが表れています。 競馬で馬券を買うのは、いわば一時的な利益を狙う行為です。レースが終われば関係も終わり、結果としてお金が増えるか減るかという、短期的で割り切ったものになります。(もちろん、馬が走る姿を楽しみ、その馬の将来を見ていくという側面もありますが) 一方で、馬主は違います。馬を所有し、育て、管理し、その存在に喜びと責任を持って関わり続けます。また、ただ不動産を所有する、株を持つといった無機質な資産を持つものとも異なり、もっと生きた関係がそこにはあります。 この話を聞き、この感覚に近いものがコインコレクションにもあると私は感じました。 もちろん、コインを買って売ることで利益を得る、という向き合い方もあります。ですが、それだけではとてももったいない。 コインを「所有する」という視点に立つと、その魅力はまったく違ったものとして立ち上がってきます。 歴史、デザイン、背景にある物語... 一枚のコインにじっくりと向き合い、時とともにその価値を深めていく。(しかも、ありがたいことに馬のような手間はかかりません。) その価値はずっと深く、確かなものになるのだと感じています。 そう考えると、コインを集めるという行為は、ちょっとした“馬主”のようなものなのかもしれません。 「コインを持つって、馬主になるようなものなのかな」 ...ちょっと大袈裟かもしれませんが、でも、そんな風に思ってもらえたら、コインとの付き合い方も、少し面白くなるんじゃないかと思っています。